旧448回 雨力発電~地味だけど意外と効果的~
今回は雨力発電の話です。雨力発電はありそうで存在していない発電体系です。一応これも水力発電体系に含まれますが、基本的に雨力程度の細かな水力では発電には向かないと考える事もあるでしょうから、使われないという事もあるのでしょう。とは言っても、集めて流せば人工滝発電と同じような形で発電体系にする事は可能です。気象に左右されまくるので、もっぱらサブとしてしか使えませんが。
雨力発電というのはその名の通り降ってくる雨の力を利用して発電する方法ですけども、基本的に毎日降るわけでもない雨を頼りにする発電では、メインとして使えずにあくまでサブ発電の形になってしまいますが、雨が降ることは自然現象的に普通の状況なので、四季や月毎にばらつきはありますが、それなりの発電量を作り上げる事は出来るでしょう。
そして雨力発電の最も魅力的な点は、設置のお手軽性と大体どこにでも設置可能な点でしょうかね。
基本的に雨が降ってくる場所であれば、どこにでも設置させてそれなりの発電量を確保する事が出来るので、一般住宅等にも設置させやすい発電体系になります。
ただ普通に雨の水量だけでは発電として成せないでしょうから、雨樋に雨水をまとめた形からの流れで、そこから高さによる水力発電の形で雨力発電の形にすれば、雨が降れば自動的に発電する雨力発電の形にする事ができ、さらに高さが高い建築物や家であればその分発電量も増やせる形になります。
先の形は至って普通の発電体系になるのですが、雨力発電はもう1つ日本的な風流を用いた発電体系にする事も可能です。
それは日本庭園等ではよく見かけられた鹿威し(ししおどし)です。
鹿威しとは、竹製で作られて、流れてくる水が一定程度溜まると水の排出の為に傾いて音を出してまた元に戻る形の物を言い、本来は害獣対策の物として使われていた物であったようですが、日本的な風流に合っているとされて音を楽しむ物としてその後活用されていった形になるようですね。
その鹿威しを雨力発電に用いる形にするというのは、先の雨樋からの流れと基本的に変化はあまりありませんが、雨が降って音や音楽が流れながら同時に発電にも活用できる形にすると、少し雨という自然現象を楽しみにしつつ発電にも出来て楽しむ要素が出来るのでは?という感じの内容です。
仕組みとしては雨水を集めて鹿威しの下にまで水を流すという形になるのですが、そのままの状況で流すと雨の勢いによっては風流の状況に出来ない場合があるでしょうから、流れてくる雨水をある程度溜めてから一定の水量間隔で流せるタンクを用意した上で、その下に鹿威し型発電を用意して、鹿威しが当たる部分の材質を変えたりしていろんな音を楽しんだり、オルゴールのようにゆっくり流れる雨による曲を楽しむ形に変えさせると、雨を楽しみつつ発電にもさせる流れにする事も出来るでしょう。
これは普通に平常時でも水をかければ似たような状況にする事も可能ですね。
そして鹿威し型は同時に雨が来たことを知らせる音として用いらせる事も可能で、屋内でゆっくりしていても、その音で持って外の雨の状況を知ることが出来るようにする機能としても使えます。主に外の様子を確認しにくいお店等では意外と使えるかもしれないですね。あとは地下。
それではここまで見て頂きまして誠にありがとうございます。
雨力発電~終了~鹿威し