旧413回 魔法道具 アイスボールの魔導書
今回も余興や驚きをさせる要素としてのマイナーな力はありますが、基本的に使えない魔導書です。
そして今回アイスボールと言っていますが、正確には氷で作成可能な物全部の生成が可能な魔導書です。ただし魔導書型では作れる大きさに限度がありますが。お手軽逆3Dプリンターのような感じですね。作成光景はまさに魔法そのもの。
そして前回も言いましたが今回も武器としての能力はほとんどありません。使えない事もないが、長時間待ってくれる敵はいないでしょ?
本題は真面目さ皆無で趣味全開な現代魔法を実現させる為の魔法道具である魔導書の構造解説作り方のお話です。 この空想上の魔法を自由に使えないこの世界で実現可能な魔法を、媒体道具を介して扱えるようにするという内容の事です。
それで今回はアイスボール系の氷の魔術を扱えるようになる魔法媒体の魔導書の仕組みの解説です。アイスボール系というのは、水から氷に生成変換させる工程では、いろんな形に変化させる事が容易であるという事で、その代表例として氷の球体のアイスボールの名称になっています。
仕組み等ですけど、形は基本的に魔導書型で、閉じ開きする形ですね。(大きさは1人が持てるくらいまで)
氷の生成に至る方法は、まず水を内蔵しておく必要があって、その上で魔導書の中心付近から円形の丸網目で水が細かく噴射できる構造(シャワーとかミスト系を作るような構造)にして、その網目の1つごとに水の噴射を全部切り替えられるようにします。(どこか水の滝系で文字や絵を表現したりしている系統の技術)
その状態で、魔導書の外縁部分が上下に昇降する仕組みで、勢いよく冷気を吹き付ける装置を付けて、噴射される水の先から徐々に凍らせていきます。
さらに作られていく氷は、下から噴射される水と周りから放射される風によって、中空に浮かんだ状態から下からくる水がどんどん凍っていき、物の形を作り上げていくという構造にします。
そして水と氷の位置調整をしながら氷に水を足しつつ凍らせて様々な形に変化させます。簡単なのは球体や四角形等ですが、3Dデータによるデータ構造で水の噴射を細かく切り替えられるようにすれば、様々な氷の彫像なども作成可能となります。ただし魔導書のサイズからして、それよりも小さいサイズしか作れませんが。
それで魔導書に水を内蔵させると、どうしても許容量分大きくなってしまいますが、体に装着させる水のタンクから魔導書に繋げる仕組みで魔導書自体には水容量を無くして、魔導書の重さを軽くする事も可能です。ある程度の連続性も付与される。あれですね、ゲームで言う所のMP回復アイテム扱いという感じかな?
また、今の技術で作れるかどうかは不明ですが、大気中の空気から水分を抽出して集めて、その集めた水を使うという方法も取る事が可能ですが、こちらの場合恐ろしく生成に時間が掛かる事になるでしょう。大気中からマナや魔力の塊を寄せ集めるようなイメージになりますが、現実現代版では長時間のチャージタイムが必要となりますね。
という感じで、攻撃武器要素としてはほぼ皆無だと理解できますでしょうかね。一応ツララを生成して投げ飛ばすような仕組みにする事も可能ですが、大体そんなことをしようとすると完成間近で近接攻撃喰らって終了となるのが基本になりますので、現実要素の攻撃魔法としては使えません。
せいぜい氷の彫像(スモールサイズ)を作って驚かせるぐらいの能力しかありませんね。 ちなみに投げ飛ばすのは噴き出される風の勢いを強くすれば良いだけです。 そしてこの魔導書の最大の欠点は、夏にはほぼ使えませんという事ですね。氷を生成する最中から溶けるので。あと水が蒸発する。
ある程度魔導書周辺を冷気が漏れて冷やせる構造にすれば防げるかもしれませんが、外に出した瞬間小さい氷の塊なんてすぐに溶けて無くなるわけですからどっちにしろ意味がありません。夏場は屋内専用でほとんど余興用にしか使えない攻撃魔法です。
それではここまで見て頂き誠にありがとうございます。
魔法道具~終了~アイスボールの魔導書