旧393回 熱・光収束型熱線放射砲
さて今回は、ある異常気象対策に積み込む為の予備知識的なアイテムの話です。ただ、これ単体だけで見ると、ほぼ軍事戦略兵器クラスの危険度はありますけどね。(笑)
その辺りは威力の問題ですが、技術的に例え戦闘用ではなかったとしても、威力の調節が可能な時点で軍事転用されてもおかしくはないので、先にその危険性については語っておきました。
このアイテムは軍事的には相当危険な兵器でも、それを異常気象対策に用いると、世界で問題視されている事の半分以上は解決に導ける装置になる物です。まさに危険と隣り合わせの究極兵器の1つですね。一応使い方によっては広範囲攻撃能力も有するので。ただし軍事的には致命的な弱点がありますので、そこまで乱用されないでしょうけど。
仕組み自体はそんなに難しい話ではありません。要は高熱度の熱線を放射させられる発射装置が作れればよいわけです。そしてそれは太陽光からエネルギーを補充する形であればかなり簡単に作成する事は可能となります。
だからと言って太陽光発電という安直な方ではなく、もっとシンプルな使い方の太陽光を収束で集めて、超光源による光熱線状態にすれば、簡単に実現させられるでしょう。
光を収束させる為に用いる物は、太陽光発電のレベルアップにも使える鏡による反射による収束です。
広範囲に広げた反射鏡によっていくつもの太陽光を1つに収束させると、超高威力の太陽光による熱線砲へと進化させられるでしょう。
この仕組みであればとても簡単に現技術力でも容易に作る事は可能になるアイテムです。まあただ、これの軍事利用はほぼ見込みがありませんけどね。分かりますよね?太陽光を集める為に反射鏡を用いて光を屈折させて収束させて撃ち出すのですが、撃ち出される側も反射鏡を有していればいとも簡単に跳ね返せるわけです。
なので、軍事兵器としての意味合いはとても薄い状況となります。
これをミサイル防衛の為に用いると、熱線直射系での大気圏突破型ミサイルでない限りは撃ち落とせる兵器になるでしょうね。突破型でも長時間同じ所に当て続けられれば撃ち落とせるけど。
ちなみにこの方式では砲身を自由に移動させながら撃てるので、一応の広範囲攻撃は可能です。地上に向けて光の変な反射が起きると、予想外の被害が発生する可能性が高くなるので、軍事的な強みはありませんね。
もう1つは普通に熱エネルギーの凝縮状態で用いる熱線砲なのですけども、純粋な熱エネルギーの塊によって撃ち出す場合には、その熱を生み出す素材等が大量に必要となるので、電気熱等も用いながら作り出す形になるのですけども、こちらの方は空気による影響を受けやすくなり威力が分散されやすくなるため、予め発射前にアイスブリッド(氷の弾丸)等を発射させて真空の熱線の通り道を作りながら熱線を届けるという方法でなら、十分な効力を持たせる事が出来るようになるでしょう。アイスブリッドは途中で溶けてなくなるわけですし。
ただこの方法では長距離射程は難しいですし、砲身を移動させると威力の分散率が高くなるのでより使いにくくなり、結果的にいろいろ使いにくい熱線砲になるでしょうね。
兵器として用いるならばこちらの熱線砲よりも超電磁砲の方が遥かに強いでしょうし。
こちらの純粋な熱による熱線であれば、反射鏡による防御はあまり効力が無くなるのでその点は使えるのでしょうが、基本的に使える兵器としては見られないでしょうね。
ただどちらにしても熱攻撃の分類になるので、防御方法が限られるという点においては、軍事兵器として活用される可能性が高いとは言えるでしょう。
基本的に銃やミサイルが強いと慢心している国が多い状態では、あまり危険視する事もないでしょうけどね。
それではここまで見て頂き誠にありがとうございます。
熱・光収束型熱線放射砲~終了~太陽光